AI実装講座 1対1版 / 個別資料 / 2026年10月3日時点
自分でエージェントを設計する
AIに仕事を任せる仕組みを、ご自身で設計して作っていけるようにするための資料です。文章で覚えるのではなく、図で見て、図の上で動かして決めます。下の設計ボードで組んだものが、そのまま設計書と、ChatGPTに入れる指示文になります。
今日今日の2時間(10月3日)
今日は、ご自身で手を動かしていただきます。講師は隣で手順をお伝えします。終わったら左の四角を押してください。2時間で、ご自身で設計したエージェントが1体、ChatGPTの中で動いているところまで進めます。
- 0〜10分3つの言葉を図で見るこの資料下の「01」で、箱・つなぎ方・囲いを確かめます。ひな形を1つ押して、ボードを触ってみます。できたら:箱を押すと中身が変わるのを確かめた
- 10〜30分囲いを決めるこの資料ChatGPTボード右下のガードレールのスイッチを、ご自身で入れます。続けてChatGPTで、プランの確認、「データコントロール」、設定 → アプリ →「許可を求める」→「常に確認」の3つを見ます。できたら:設定が「常に確認」になっている
- 30〜55分箱を1つ設計するこの資料ご自身の仕事から題材を1つ選びます。箱の名前、どこまで任せるか、使ってよい道具、やること、やらないことを入れます。信号が黄や赤なら、理由を読んで直します。できたら:「やらないこと」が1行書けていて、赤が出ていない
- 55〜80分ChatGPTで箱を作るChatGPT新規プロジェクトを作り、「03」の指示文をコピーして「指示」の欄に貼ります。資料を3本だけ入れ、メモリを「プロジェクト専用」にします。できたら:サイドバーにプロジェクトが増え、資料の名前が並んでいる
- 80〜95分ある質問・ない質問で確かめるChatGPT資料にある質問と、ない質問を1つずつ投げます。答えがおかしければ、ボードに戻って「やらないこと」を直し、指示文を貼り直します。できたら:ない質問に「記載がありません」と答えた
- 95〜110分2つ目の箱を足して、関所を置くこの資料ChatGPTボードで「箱を足す」を押し、1つ目の直後に関所を置きます。ChatGPTでは会話を分け、1つ目の出力を読んでから、2つ目の冒頭に貼ります。できたら:1つ目の出力を、ご自身の目で読んでから渡した
- 110〜120分設計書を残すこの資料ChatGPT「03」の設計書をコピーし、プロジェクトのソースに貼って残します。次回までに1回、今日の箱を実際の仕事で使ってみます。できたら:設計書がプロジェクトに入っている
時間が余ったら、「03」のいちばん下の頼み方を使って、ChatGPTに操作できる画面を作らせてみます。時間が足りなければ、6つ目は次回に回します。4つ目と5つ目(作って、確かめる)までは今日やりきります。読ませる資料が手元になければ、講師が用意した見本の資料で進めます。
013つの言葉を、図でつかむ
設計するものは3つだけです。箱、箱のつなぎ方、外側の囲い。
エージェント = 箱
役割を1つ持たせたAIです。「やること」「やらないこと」「使ってよい道具」「どこまで任せるか」を、箱ごとに決めます。
オーケストレーション = つなぎ方
箱を並べる順番と、箱と箱のあいだに置く「関所」(人が確認する場所)です。何をきっかけに動き、どこへ出すかも決めます。
ガードレール = 囲い
全体にかける決まりです。入れてはいけない情報、人の承認が要る操作、止め方、点検。箱がいくつ増えても、この囲いの中で動かします。
スーパーバイザー = 取りまとめ役
箱が増えてきたら、取りまとめ役を1つ置きます。仕事を分けて各ワーカーに渡し、結果を集めて点検します。自分では作業をしません。ワーカーは ChatGPT・Claude Code・Codex のどれでも動かせます。設計ボードの「スーパーバイザーが振り分ける」で切り替えます。
設計の順番は、囲い → 箱を1つ → つなぐです。先に囲いを決めておくと、あとから箱を足しても事故が起きにくくなります。
02設計ボード
箱を押すと、下で中身を変えられます。箱のあいだの「関所」は、押すと置けます。変えるたびに、色と下の点検結果が変わります。内容はこのブラウザに保存されます。
箱の中身
スーパーバイザーは自分では作業をしません。仕事を分けてワーカーに渡し、結果を集めて点検します。
ガードレール 全体にかける決まり
03設計書と指示文
ボードの内容から自動で作っています。設計書は社内での引き継ぎ用、指示文はChatGPTのプロジェクトにそのまま貼る用です。
設計書
指示文
選んでいる箱の指示文です。箱を1つにつき、ChatGPTのプロジェクトを1つ作り、その「指示」の欄に貼ります。最後の「動きの記録」が、下の「動きを図にする」の材料になります。
設定ファイル一式(スーパーバイザーとワーカー全員)
Claude Code・Codex で動かすときに置くファイルを、フォルダの形と一緒に並べています。「# ファイル:」の行ごとに分けて保存します。ChatGPT の箱は、その文面をプロジェクトの「指示」に貼ります。
動きを図にする頼み方
箱を流したあと、ふつうのチャットに貼って送ります。最後の「(ここに…)」の所に、各箱が出した「動きの記録」を貼ります。図はコードの枠の「プレビュー」で開きます。
動きを再生できる画面を作らせる頼み方
図の箱が順番に光り、押すとその箱の記録が出る画面を作らせます。正常に流したときと、わざと壊したときの記録を両方貼ると、2つを切り替えて見比べられます。
ChatGPTに、操作できる画面を作らせる頼み方
ふつうのチャットに貼って送ります。ChatGPTがHTMLのコードを書くので、コードの枠の「プレビュー」を押すと、ChatGPTの中で画面が開きます。上の指示文は「箱として働かせる」ためのもの、こちらは「設計の画面そのものを作らせる」ためのものです。
04ChatGPTで形にする
ボードの部品は、ChatGPTの画面ではこの場所にあたります。新しい道具は増やしません。
| ボードの部品 | ChatGPTでの場所 | やること |
|---|---|---|
| 箱(エージェント) | プロジェクト | 箱1つにつき1つ作る。「指示」に指示文を貼り、「ソース」に読ませる資料を入れ、メモリは「プロジェクト専用」にする |
| 使ってよい道具 | プラグインディレクトリ/設定 → アプリ | 使う道具だけをつなぐ。つないでいない道具は、そもそも使えない |
| どこまで任せるか | 設定 → アプリ →「許可を求める」 | 最初は「常に確認」。確認が出たら「今回のみ許可」だけを使う |
| つなぎ方 | Work(Plus以上)/会話を分けて順に流す | Workに設計書の工程を貼る。使えないときは、箱ごとに会話を分け、前の出力を次の冒頭に貼る |
| 動きを見る | 動きの記録 → 図 → 再生画面 | 指示文の最後の「動きの記録」を集め、「03」の頼み方で図や再生画面にする。コードの枠の「プレビュー」で開く |
| 関所 | 確認の画面/人が読む | 止まった所で内容を読む。設計書の関所の位置と合っているかを見る |
| きっかけ | スケジュール済み | 時刻で動かす、変化を見張る、メールやSlackの新着で動かす(新着はPlus以上) |
| 囲い(ガードレール) | 設定 → データコントロール/共有の権限 | 学習に使わせない設定にする。社員に渡すときの権限は「チャット」にする |
- 囲いを先に決めるボードの右側のスイッチを決め、設定の「許可を求める」を「常に確認」にします。
- 箱を1つだけ作るプロジェクトを1つ作り、指示文を貼り、資料を3本だけ入れます。
- ある質問・ない質問で確かめる資料にある質問と、ない質問を1つずつ投げます。ない質問に「記載がありません」と答えれば合格です。
- 2つ目の箱をつなぐ最初の箱の直後に関所を置いてから、次の箱へ渡します。
- わざと壊す入力を1つ欠けさせて流し、どこで止まるか、どこで気づけるかを見ます。
- きっかけと点検を入れる動いてから、時刻や新着で動かします。毎月、同じ質問で点検します。
ChatGPTの中で、画面を作って動かす
ChatGPTは、書いたコードをその場で画面として開けます。設計した内容を、ご自身用の操作画面にできます。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1 | 「03」のいちばん下の頼み方をコピーして、ふつうのチャットに貼って送る |
| 2 | 回答の中にコードの枠が出る。枠の「プレビュー」を押す |
| 3 | 画面が開いたら、箱や関所を押して動くかを確かめる |
| 4 | 直したい所は、言葉で頼む(例:「箱の文字を大きく」「関所をもっと目立つ色に」) |
| 5 | 残したいときは、コードをコピーして保存するか、共有のリンクを作る |
プレビューできるのは、HTMLのページ、図(Mermaid・SVG)、グラフなどです。使えるかどうかは、プラン・端末・アカウントの設定で変わります。「プレビュー」が出ないときは、コードをファイルに保存して、ブラウザで開きます。
スーパーバイザーとワーカーを、Codex・Claude Code で動かす
設計ボードで「スーパーバイザーが振り分ける」を選ぶと、スーパーバイザーが仕事を分けて、ワーカーに渡し、結果を集めて点検する形になります。ワーカーは1体ずつ、ChatGPT・Claude Code・Codex のどれで動かすかを選べます。
| 動かす場所 | スーパーバイザーからの渡し方 | 置くもの |
|---|---|---|
| Claude Code | スーパーバイザー(Claude Code のメインの会話)が、サブエージェントとして呼ぶ | .claude/agents/英字の名前.md |
| Codex | スーパーバイザーが codex exec のコマンドで起動する。作業フォルダはワーカーごとに分ける | workers/英字の名前/AGENTS.md |
| ChatGPT | 自動では呼べない。スーパーバイザーが出した依頼票を、人が貼って渡し、結果を貼り返す | プロジェクトの「指示」 |
任せる深さは、それぞれの設定にこう置き換えます。
| 任せる深さ | Claude Code(サブエージェント) | Codex |
|---|---|---|
| 読むだけ | 道具は Read, Grep, Glob(Webで調べるなら WebSearch, WebFetch も)/permissionMode: plan | --sandbox read-only |
| 下書きまで | 道具に Write を足す/permissionMode: acceptEdits。書いてよいフォルダを指示で決める | --sandbox workspace-write --ask-for-approval never。--cd で作業フォルダを分ける |
| 確認してから実行 | permissionMode: default。人が承認するので、画面を開いた会話で動かす | --ask-for-approval on-request。画面を開いた codex で動かす |
| 自動で実行 | permissionMode: acceptEdits + 道具を絞る | --sandbox workspace-write --ask-for-approval never |
| 使わない | bypassPermissions | --sandbox danger-full-access/--yolo |
Claude Code では、メインの会話(スーパーバイザー)が acceptEdits や auto で動いていると、サブエージェントの permissionMode は無視され、メインの設定が使われます。スーパーバイザーは default(毎回確認)で動かします。設定名は2026年10月時点の公式ドキュメントで確かめたものです。版が変わると名前が変わることがあります。
05これからの進め方(案)
ご自身で作っていけることを目標に、残りの回をこの順に組み替える案です。その場のお話に合わせて入れ替えます。
| 段階 | やること | 持ち帰るもの | もとの回 |
|---|---|---|---|
| 1 囲いを決める | ガードレールのスイッチを決める。設定を「常に確認」にする | ガードレールの一覧 | 第5回・第11回 |
| 2 箱を1つ作る | 1つ目のエージェントを設計し、プロジェクトで動かす | エージェント1体と設計書 | 第5回 |
| 3 数字を扱う箱 | 表を読ませる箱を作る。検算を関所として置く | 月次レポートの箱 | 第4回 |
| 4 つなぐ | 2つ以上の箱を並べ、関所の位置を決める。わざと壊す | つなぎ方の設計書 | 第9回 |
| 5 きっかけで動かす | 時刻・新着で動かす。止め方を決める | 自動で流れる仕組み1本 | 第7回 |
| 6 点検する | 毎月、同じ質問で採点する | 点検の質問と記録 | 第8回・第10回 |
| 7 社内に渡す | 社員の方に見せ、権限「チャット」で渡す。ルールを1枚にする | 社内説明とルール | 第6回・第11回・第12回 |
本資料の機能名・プラン名は2026年9月時点のものです。AIのサービスは短い期間で変わるため、実際の画面で確認しながら進めます。